たからばこ (2004年)

作品総合評価 5点
少年の出番 100%(主役の1人ですが)
寸評 子供に大きな影響を与えるのは...夫婦の仲
【少年映画でない理由】主役は少女
映画情報など 2004年製作。DVD発売中
(写真は準主役の黒飛拓君)


このところ同じような短編映画の紹介ばかりですみません。(ちょっと手抜きかも...)
これはMovies-High5に収録された短編映画。Movies-HighやNCW(ニュー・シネマ・ワークショップ)については、本ページの1番下のMovies-High関連一覧表を参照して下さい。

約14分の短編。映画タイトルだけではネットを探しても情報は殆ど出てきません。監督は河合洋美さん。第2回横濱学生映画祭入選作品とのこと。(たった第2回なのに、わざわざ横浜を横濱と旧字で表記しているのは何故なんでしょうねえ...)

秘密の場所で「たからばこ」を埋める2人。箱の中には何が...
(ちなみに私は関西人ですので、少年が手にしているのはスコップ。関東人はシャベル?)
■ストーリー

夏休みのある日、小学生のたかし(黒飛拓)が堤防の土手で寝そべっていると、同級生のゆか(渡辺奈津美)がやってきた。何してるの。別に。ふ〜ん。やる気のない会話が続く。ゆかはブリキのようなを手に持っている。なんだよそれ。何でもない、じゃあ行くね。

たかしはゆかの後を追いかける。宿題やった? 他愛もない会話。ゆかが階段でつまずいて箱を落した。たかしが拾うと中には紙切れ1枚と小さなスコップ。見ないで。でも見ちゃった。離婚届。お前んち離婚するのか。ほっといてよ。おれんちも父さんが再婚なんだ。

ゆかは箱を埋めにいくそうだ。いい場所を知ってんだ、そこへ行こうよ。2人は丘の上の木の下に箱を埋めた。そして別れ際。わたしの事忘れないでね。

■どうしても同じような雰囲気になってしまう...

Movies-Highシリーズにある短編映画、また他の学生映画でも小学生が主役の作品は結構あります。お金の無い学生としては出演者のギャラが出せないので、どうしても無名子役を使ってしまうような事情があるのかもしれません。

十数分の短編では劇的なストーリーは無理。どうしても淡々としたものに。無名子役ですからボロが出ないようにセリフは最小限。必然的にどれも似たような作品になってしまいます。とはいえ私は嫌いではありあせんけれど。

監督の性別を問わず、男の子の視点で描かれる事が多いのです。これは必ずしも主役という意味ではありません。女の子の方をミステリアスな存在として観客に印象を深く残すためには、2人称としての存在の方がいいからだと思います。

少年が土手で寝そべっていると
(夏休みなのに1人とは...孤独なんだろうな)
同級生の少女がやってきた。
(土手で2人きり。これは映画ならではですなあ...)


少女の持っていた箱が落ちて...
拾ったついでに見てしまった少年。離婚届
ほっといてよ。悲しそうに少女は言った。
少年の両親も離婚していた。父と義母との生活だ。


少年の秘密の場所へ箱を埋める事に。
(慕情の丘ですな...知らないか。今の人は)
埋め終わってスコップ(シャベル)を返す。
私の事忘れないで...いつもそうだ。女の子は。


Movies-High 関連作品一覧です。こちらのレビューもご覧になって下さい。

ちりんちりん 2003年、Movies-High4
雨と冒険 2003年、Movies-High4
たからばこ(本作品) 2004年、Movies-High5
一銭店屋の帰り道 2005年、Movies-High6
ゴーゴー☆TOILET 2006年、Movies-High7




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