2023年 青輝賞

2024年2月11日時点で暫定版をUPしましたが、劇場公開で見逃した作品をいくつか鑑賞出来ましたので、追加修正したものをUPします。これで確定版としたいところですが、2024年4月にDVD発売の情報がありますので、最修正版をUPする可能性もあります。いずれにせよ、振り返ってみれば2023年は少年映画が豊作だったのではと思えてきました。



2023年青輝賞・作品賞
怪物 ある小学校で発生した、ちょっとした事件。その事件を3つの立場からレビューするような脚本。その底には2人の少年同士の友情を超えた愛情があった。

2023年青輝賞・少年映画ベスト8
1.怪物 少年俳優を撮らせたらピカイチ。カンヌで脚本賞とクィア・パルム賞を受賞。2人の少年俳優は海外でも人気とか。しかし国内では意外に評価されず。→ review
2.光る校庭 重病の少年と転校生の少年の友情。死とは何か。低予算ですが『怪物』とも通じるような秀作。もっと多くの人に見て欲しい。→ review
3.ほかげ 終戦直後の混乱の中。孤児となった幼い少年が「戦争の清算」の場を目に焼き付ける。少年の目がいつまでも心に残る名作。→ review
4.雑魚どもよ、大志を抱け! 日本版『スタンド・バイ・ミー』。本家の米国版にも負けない少年たちの熱演に驚きました。少年俳優たちもお見事。→ review
5.NEO PORTRAITS 近未来。AIの進化で故人が生きているかのような受け答え。それを受け入れられない中学生の心理描写がお見事。短編ではなく、もう少し長編で見たかった。→ review
6.あいつのブラジャーとぼくのパンツ 小学6年生になっても白いブリーフを履かされる少年の悩み。30分の短編ですが興味深く映画化。ただ私は白いブリーフだっていいと思うのですが。→ review
7.雨を告げる漂流団地 アニメ作品。気が付くと建替前の小学校が漂流。謎の少年のっぽ君の出現。楳図かずお「漂流教室」のファンタジー版。実写なら1位間違いなし?→ review
8.それがいる森 少年と友人が迷い込んだ森には不思議な怪物が。父と少年がその怪物の正体を見つけて脱出する。やや凡庸なお話ですが面白かった。→ review

2023年青輝賞・最優秀少年俳優賞
柊木 陽太(ひいらぎ ひなた) 『怪物』の主演。学校の中では「変な子」で浮いた存在だが、家族からも理解されない同性愛に悩む少年を見事に演じました。素晴らしい。
黒川 想矢(くろかわ そうや) 『怪物』の主演。学校の中では普通の少年。しかし柊木陽太演じる浮いた少年に触れた時、妙な感情が湧き上がる。その葛藤の演技が素晴らしい。

2023年青輝賞・優秀少年俳優賞
梅垣 然太(うめがき ぜんた) 『光る校庭』の主演。重病の少年への友情と彼や父の「死」に悩む少年を見事に熱演。
笹木 祐良(ささき ゆら) 『光る校庭』の主演。重病で死んでいく少年。不思議な明るさと魅力が印象に残る。
塚尾 桜雅(つかお おうが) 『ほかげ』の主演。小学1年生とは思えない視線の強さ。キネマ旬報新人男優賞も納得。
田代 輝(たしろ ひかる) 『雑魚どもよ、大志を抱け!』の準主演。とにかく存在感が抜群。演技力も突出。
白石 葵一(しらいし きいち) 『雑魚どもよ、大志を抱け!』の準主演。ユニークなセリフと表情で彼も存在感が抜群。
池川 侑希弥(いけがわ ゆきや) 『雑魚どもよ、大志を抱け!』の主演。上の2人に助けられながらも主役を大熱演。
生駒 星汰(いこま しょうた) 『福田村事件』(→review)出演。凄惨な事件で生き残った少年。彼の存在が救い。
原田 琥之佑(はらだ こうのすけ) 『NEO PORTRAITS』の主演。昨年の『サバカン』に続く熱演。短編なのが勿体無い。
SEI 『あいつのブラジャーとぼくのパンツ』の主演。ボーイズグループで活動中。
上原 剣心(うえはら けんしん) 『それがいる森』の主演。旧J事務所というハンデ?をものとせず自然で見事な演技。

キネマ旬報 新人男優賞の塚尾桜雅君の映画『ほかげ』は鑑賞できましたが、昨年の『サバカン』の番家一路君の『寛太と、じいちゃんの世直しチャンネル』など、未見作品がありますので、鑑賞した後に、再々修正を行う予定です。




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